「泊まれる廃墟 ぐんじょう」は老舗旅館「指月荘」を改装した旅館です。「指月荘」は「橋本旅館」の兄弟宿として修善寺の温泉旅館として古くから親しまれておりましたが、10年程前に廃業し廃虚となっておりました。

 7年前、この建物に出会った時は荒れた庭、池により腐った畳。雨漏りで朽ちた階段。ボロボロの廃墟でしたが、名所である指月殿と頼家公の墓所と隣接した閑静な高台という立地の良さ。中庭で存在感を放つ2本の巨木とその中庭を囲むように建つ構造。同じ物はない個性的な部屋。これは、面白い建物になる!と感じました。

廃墟にロマンを感じるが、近づき触れ合うことはできない。そんな葛藤を解決するため、できる限り残すよう丁寧に解体し、改装しました。2階建ての中庭を囲む建物は増築を繰り返した痕跡がそこかしこに見え、ふつうは隠すような部分もそのまま見せており、それが面白く味を醸し出しております。当時の趣は残しつつも、ヨーロッパのアンティークドアやランプを使用した魅力的な建物になっております。

 旅館といえばひっそりと閉じた、外からは中のことが分からない事が多いですが、廃址群青は違います。1階にはショップとギャラリーが入り、全面石畳を敷いた中庭は誰でも入れるオープンな空間になっております。中庭の立派なスダジイの木が皆様を暖かく迎えてくれるでしょう。

 宿は2階でフロントは無く、チェックインタブレットにてリモートチェックイン。玄関はスマートキーで24時間気兼ねなく出入りが出来ます。いつでも街に繰り出して地域交流を満喫出来ます。

 構想に5年、工事に2年。まだまだ工事途中ですが、オープンいたします!ぐんじょうの成長を一緒に楽しみましょう!